『椿山課長の七日間』

 今週末より公開の映画を試写で一足早く観てきました。
 原作の小説は新聞連載当時に読んでおり、割と長めの小説を2時間弱の映画にどうまとめるのだろうかと思っていましたが、原作のエピソードを活かしつつ限られた時間内でわかりやすいように整理されています。また、原作にあった暗い部分に変更を加え、ハートウォーミング・ストーリーに徹していたのも映画化のためのアレンジとしては成功だと思います。
 そしてこの映画では俳優陣の好演が魅力的です。イケメン美容師として転生したヤクザの親分を演じる成宮寛貴さんは、ほんとに別人が生まれ変わっているのではと感じさせる、説得力のある演技を見せてくれます。志田未来さん、須賀健太さんという年少の助演陣の演技も素晴しい。さらに、久々の映画出演となる桂小金治さんはさすがの存在感を見せています。
 幅広い年代の魅力的なキャストを揃え、広い範囲の観客が楽しめる作品になっています。鑑賞後の印象はとても爽やか。ヒットを予感させる一本です。