『王様ゲーム』

人気ケータイ小説をホラーの名匠・鶴田法男監督のメガホン、アイドルグループ・Berryz工房℃-uteの出演で映画化した『王様ゲーム』、12月17日(土)の公開が近づいてきました。もうプレミア上映会も始まっているようですね。
公式サイト

私は試写で一足早く拝見させていただきました。現在主流となっているホラー映画の表現とは一味も二味も違った雰囲気の作品となっています。個人的には「ホラー映画」と呼ぶよりも「恐怖映画」という呼び方がふさわしい作品ではないかと思っています。ホラー映画がブームとなり、現在もたくさんの作品が世に送り出されている中で『王様ゲーム』は「ジャパニーズ・ホラーの先にあるもの」を示してくれる作品となっていると思います。
そして『王様ゲーム』は特殊な状況におかれた高校生たちの群像劇でもあります。登場人物ひとりひとりがひじょうに魅力的です。決して「主人公とその他大勢」ではなく、クラスの生徒32人がそれぞれきちんと人格を持った人物として映画の中に存在しています。一度映画を観たあとで、脇役の登場人物の誰かひとりに注目してもう一度最初から観てみると、また別の楽しみ方ができるでしょう。
また、長回しワンシーンワンカットの多用など、凝った映像にも注目です。
ホラー映画が好きな方には、鶴田監督が今回どのように恐怖にアプローチしているかを、そしてホラーが苦手という方も、キャストのみなさんの魅力を楽しみに、ぜひ劇場に足をお運びいただければと思います。


王様ゲーム』関連でふたつほど記事を担当させていただきました。よろしければご覧ください。