小さき勇者たち 〜GAMERA〜
遅まきながら映画『小さき勇者たち 〜GAMERA〜』を観てきました。
私はガメラシリーズは、原点である昭和のシリーズも、金子修介監督による1990年代の三部作もいずれも大好きです。それゆえに、ファンタジー色が強いという本作の前評判には不安も感じていました。
しかし、実際に作品を観るとその不安は杞憂に終わりました。実に正統的怪獣映画になっていたと思います。
子供が主人公であることは元祖ガメラシリーズを継承していますし、怪獣の被害を受けた市街や怪獣に襲われる人々のシビアな描写は、90年代ガメラ三部作を感じさせます。もちろん新しいこと、今までとは違ったことをやっているのですが、しっかりと今までのガメラシリーズの歴史を踏まえていると感じました。
また、特撮シーンではハリウッド版『GODZILLA』を思い出させる部分がありました。『GODZILLA』は怪獣映画としてはダメな作品でしたけど、部分部分では優れていた部分もあったわけで、その良かったところを巧みに取り入れていたと思います。
ただ、残念だったなあと思うのは敵怪獣のデザインがおとなし過ぎるところ。ガメラシリーズの大きな魅力にひとつは、突拍子もない怪獣のデザインだと思うんですよ。昭和シリーズのギャオスやギロン、バイラスしかり、90年代のレギオン、イリスしかり。今回の敵怪獣ジダースも、もっと突き抜けて欲しかったところです。
上野洋子氏による幻想的な楽曲も良いです。公開終了も近くなってきましたが、未見の方はぜひご覧を。
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